みんなの総務部通信4号

出張いろいろ

新型コロナウィルス対策のため、世の中テレワークばやりです。
でも、コロナ対策で急遽テレワークを導入した企業には、テレワークの体制が整っていない会社も多いようで、インターネットで見つけたニュース記事で、テレワークの「サボり」勤務の内容が出ていました。
パソコンを立ち上げて会社のテレワークシステムにログオンすると勤務したことになるからと、とりあえずログオン。その後はお酒を飲んだりテレビを見たりのやりたい放題、挙句には夕方に繁華街に繰り出して、妻帯者にもかかわらず接待を伴う店で女性を口説くという暴挙が記されていました。
この記事を見たときは「こんなことあるわけない!」と思っていましたが、思い返してみると、私も出張旅費のチェックで、様々な従業員のルール違反に出くわしました。
出張とテレワークと言う、ともに会社の管理が行き届かないところでは、残念ながら従業員がルール違反を働いているケースもあるということで、今回の「みんなの総務部通信」は、実際にあった「出張いろいろ」についての話です。


出張旅費はごまかすもの?

出張旅費はごまかすもの、というちょっと変わった考えを持つ人が多くいらっしゃいます。
出張先で節約して、浮いた分は自分の財布に入れてしまおうとか、酷い人になると、実際に出張に入っていないのに出張に行ったことにしてしまうとか、会社の仕事ではなく私用のための旅行を出張としてしまう人とか、実に多くの人が、いろいろな「ワザ」を使って出張旅費をごまかそうとします。
なぜか、公務員や大企業出身の方や管理職に多いのが特徴です。


各駅停車を利用して特急料金請求

特急電車に乗って出張したと申告して、実際は各駅停車で移動しているケースはよくあります。
出張スケジュールに余裕がある場合、このようなことがよく行われています。そもそもその出張は必要なのか?というくらい余裕のあるスケジュールを組む人も多いです。

割引切符を利用したのに会社には正規運賃を請求
周遊券やツアー料金などの割引切符を利用することで、正規運賃より安価に鉄道や飛行機を利用した上で、会社には正規運賃を請求して、差額を貰っちゃおうということです。
周遊券やツアーの中には特定の地方でしか売り出していないものがあり、出張旅費をチェックする本社で調べてもなかなかわからないものも多く、チェックするにはそれなりの知識が必要です。


シングルに泊まったと報告して実はツインに宿泊

シングルに泊まったとして、実はツインに泊まっていたというケースがありました。
宿泊費は、ホテルが発行する宿泊費明細を証拠の書類として添付することが多いですが、わざわざ領収証を発行して添付して、宿泊費をごまかそうとしたケースです。
通常、宿泊明細を添付しているのにわざわざ領収証を添付してくると、書類としてはかなり目立ってしまい、不信感ばかりになってしまいます。
こういう場合は、宿泊先に直接電話して、利用した部屋の種別を確認することにしています。
結局、ツインに泊まったのにシングルの料金を申請してきたことが発覚しました。
本人に状況を確認したところ、ツインのほうがシングルより室料は高いわけで、会社に損害を与えているわけではないから問題ないだろう、という感じでした。
どうにもおかしいのでもう少し細かくチェックしたところ、ツインは当然二人で宿泊したことになっていて、本当は一人の出張のはずなのにどうしてだという感じです。
どうも、出張先に特殊な関係の人間がいて、その人と合うために仕事を絡めた、ということが真実のようですが、会社に損害を与えていないしこれ以上追求するとややこしいことになりそうだったので、これ以上の追求はしないことにしました。


単なる夫婦旅行を出張にした

出張に配偶者が同行していたことがありました。
出張者が過去に勤務したことがある場所への出張でしたが、かつ、今の仕事には全く関係のない場所です。様々なイベントへの出席費用や、温泉旅館の宿泊費の請求などがありました。
温泉旅館への宿泊で、宿泊明細の無い領収書しか会社に提出がなかったので、温泉旅館に直接問い合わせをしたところ、二人で宿泊したことが発覚しました。しかも、この温泉旅館のある場所は会社の仕事と全く関係のない場所で、さすがにこれはまずいということで本人に確認したところ、配偶者を連れて出張に行っていたことが判明しました。
そうなると、この出張は会社とは全く関係のない出張であり、そもそも出張ではありません。それを出張と偽って会社にお金を請求することはコンプライアンス上大きな問題になるうる案件でしたが、出張費用を全て本人負担にするということで解決を図りました。


地位のある人ほど出張で得をしたがる?

もっともっと、細かいものから大きなものまで、実に様々な不正に対処してきました。
本人たちが大丈夫だろう思った応用動作をいとも簡単に見つけてしまうので、出張でちょっと得をしたい人たちに、私は相当恨まれていたようです。
出張で得をしたい人たちは、なぜか、ある程度の年齢と地位以上の人が多く、扱いにとても苦労したことを覚えています。逆に、若い人で出張で得をしようという人は、ほとんどいませんでした。
テレワークでの勤務で問題なのは、若い人ではなくて実は管理職クラスなのかも知れません。


~執筆者プロフィール~

加納 勉(みんなの総務部代表)
中小企業の総務部で27年間勤務。人事・防災対応・コンプライアンス・施設管理から、社内情報システム・情報セキュリティ・品質管理など、ありとあらゆる業務を、実務だけでなく仕組み構築やマネジメントを経験しました。わからないこと、困ったことは、とにかく何とかしますので、お気軽になんでもご相談ください。
趣味はアマチュア無線(電子書籍出版しました)、ジョギング、旅行。Jリーグ大宮アルディージャの熱烈サポーターです。
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