まんなか世代の公務員が探す『この先』のヒント Vol.10(上)

「公務員=リスク」という、もやもやした不安への向き合い方を学びたい。
そのヒントを求め、大橋さんにお話を伺います。

『オープンデータ』って大事なことですが、なんとなく苦手意識がありました。先日、COG(チャレンジ!!オープンガバナンス)のオンラインイベントに参加して、少しだけオープンデータを身近に感じることができました。そのイベントに誘ってくれたのが太田市役所の大橋志帆さんです。大橋さんのチームは、COG(チャレンジ!!オープンガバナンス)2019に市民チームとして出場され、全国第3位となりました。大橋さんは、地域活動でテレワークを活用したひきこもり支援をしています。今回は新型コロナウイルスの影響で太田市へ訪問が叶わず、zoom でのインタビューとなりました。

オープンデータとは
総務省では、国、地方公共団体及び事業者が保有する官民データのうち、国民誰もがインターネット等を通じて容易に加工、編集、再配布などで利用できるよう、次のいずれの項目にも該当する形で公開されたデータをオープンデータと定義しています。
1 営利目的、非営利目的を問わず二次利用可能なルールが適用されたもの
2 機械判読に適したもの
3 無償で利用できるもの

大橋志帆さんプロフィール
大学卒業後、太田市役所に就職。勤続20年を迎えた時に、地域活動をスタート。2013年、「地域に
飛び出す公務員ネットワーク」に加入。以降、市役所勤務の傍ら、「地域に飛び出す公務員を応援す
る首長連合」の事務局スタッフ、自主研究会テレワーク・カフェ代表、おおたテレワーク推進協議会
会長、上毛新聞第24期オピニオン委員、(公財)日本女性学習財団認定キャリア支援デザイナー
などを務める。さらに2年前からは、テレワークを活用したひきこもり支援「文書編集チーム」の活動
に取り組んでいる。

 

-COG(チャレンジ!!オープンガバナンス)2019で全国第3位おめでとうございます。COGってどんなイベントですか。

私も今回初めて参加しました。データを活用して、地域の課題を解決しようというものです。全国的にオープンデータの取り組みを広げていこうという動きの中で、東京大学の大学院などが共催で実施しているコンテストです。まず、自治体が地域課題を提出して、それに対して市民や学生のチームが解決アイディアを応募して、審査されます。今回は新型コロナウイルスの影響で、公式な最終公開審査は中止となり、代替オンラインイベントでプレゼンをおこないました。今後は、審査委員会による改善アドバイスが予定されていて、アイディアの実現に向けて後々までフォローしてくださることになっています。

COG(チャレンジ!!オープンガバナンス)2019とは

-大橋さんのチームはどのようなアイディアだったのですか。

私たちのアイディアは、分身ロボットOriHime(オリヒメ)を使って、人の温かさを感じられる市役所窓口案内を実現するというものです。来庁者が分身ロボットに話しかけると、在宅案内スタッフが最適な窓口を案内します。ICTを活用して、働きづらさを感じていたり、今まで働けなかった方々が働けるようになります。実を言うと、最初から分身ロボットの活用を考えていたわけではないんです。チームでまず話し合ったのは、総合窓口で使う案内アプリを充実させることでした。一方で、案内アプリはスマートだけど、何だか冷たい感じがするという意見も出ていました。
そんな時に、私が東京の大手町で開催された、期間限定の「分身ロボットカフェ」を体験しました。体の障害など様々な事情で外出困難な人たちが、自宅から分身ロボットを遠隔操作して、カフェで働くというものです。こんなに心温まる空間はないというくらい、感動しました。この体験談をチームメンバーに伝えたところ、「その分身ロボットをアイディアに追加したらどうか」という提案がありました。こうして誕生したのが、分身ロボットを使った窓口案内です。オンラインイベント当日は、分身ロボットの関係者の方もプレゼンを視聴してくださいました。

(応募詳細)
地域課題:だれでも分かりやすい庁舎案内板を、みんなで作る。(埼玉県深谷市)
アイディア:働きづらさを抱えた人が働ける!分身ロボット窓口案内で日本一あたたかい市役所を実現(チームFOC)

-どのようなお仲間で応募されたのですか。

応募チーム名は「FUKAYA・OTA・CITY」の略で、「チームFOC」と言います。深谷市民と太田市民の合同チームです。私が地域活動として取り組んでいる「文書編集チーム」のメンバーと「おおたテレワーク推進協議会」の有志メンバーが中心です。ウェブ公開のチラシは、文書編集チームのひきこもり経験者の方がたたき台を作成して、みんなで話し合いながら作り上げました。

→ 中編に続く

 


〜執筆者プロフィール〜
上木 宇宙(うえき そら)
平日は、パッとしない公務員。土日は、「人生100年時代」の旅人。元気な100歳、『百寿者』を目指しています。まずは、健康第一。85歳までは、ほそぼそ働き続けたい。定年後、私ができる仕事は?人生100年時代、公務員の2大リスク「定年制」と「副業禁止」。その壁は壊さずに、なんとかよじ登ってみたい。登った先に、どんな景色が見えるのか?私の知らない景色を見ている、憧れの人生のセンパイたちを訪ねます。
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