みんなの総務部通信3号(下)

会社員の「副業禁止!」について考える(下)

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副業禁止の就業規則や労働契約は無効
日本国憲法で職業選択の自由が認められていますので、就業規則や労働契約の副業禁止に関する項目は無効です。
副業をした結果会社から処罰を受けたとしても、その処罰自体が無効になります。

職業選択とは関係ない内容で副業を禁止
副業禁止の全てが、職業選択の自由に反するとは限りません。
会社の不利益を避けるために副業を制限する規定もあるので、注意が必要です。
例えば、競合他社や同業者他社への副業の禁止、会社の仕事に影響を与えるような副業への従事、などを禁止している例は多くあります。
この場合は、就業規則や労働契約での副業禁止は、会社に正当な権利があるとされます。

会社に不利益でなければ副業はOK
会社に不利益を与える副業が禁止と決められている場合、会社に不利益を与えない副業であれば、全く問題ありません。
堂々と副業できますね。

副業はバレル?
副業しても、会社にバレなければいい、と思っている方も多いと思います。
しかし、副業をすると、会社にバレる様になっていますので、注意が必要です。

住民税の徴収事務に関する課程で会社にバレる
副業により個人で20万円以上の収入を得た場合は、必ず個人所得として確定申告しなければなりません。
会社員の場合、住民税は会社の給与から毎月徴収されていて、住民税の金額に関する「住民税決定通知書」が、毎年4月頃に、自分の住んでいる地方自治体から会社に送られてきます。
住民税決定通知書の中に、あなたの前年の所得額が記載されていて、そこには「給与収入」と「その他の所得計」の項目があります。
あなたの副業をしている場合、「その他の所得計」に、その金額が記載されていて、あなたの副業が会社に知られます。

会社に咎められたら
さて、あなたの副業が会社にバレて、規則をもとに会社に咎められた場合、あなたはどうすればいいのでしょうか。

副業禁止の違法性について伝える
会社に副業について、規則や雇用契約をもとに色々言われた場合、副業禁止は社会通念上受け入れがたく、規則は無効であると伝えてみましょう。
たいてい、びっくりされると思いますが、そこでめげず、じっくりと会社と話をしましょう。

現状のままでは会社にも不利益であるとを伝える
副業を野放しにすると、同業他社で副業で会社のノウハウが流出したりなど、会社に不利益が生じる可能性が高い状態です。
副業が会社の不利益にならないようなガイドラインを定めるよう、会社に助言しましょう。

まとめ
副業を企業が禁止していることについて、それが実は違憲である可能性についてまとめてみました。
ただ、いくら会社員の副業が法的に問題ないということがわかっても、実際に副業で稼げるかどうかは別問題です。
一言で副業と言っても、単なるアルバイトから個人事業主のようなものなどたくさんありますし、どれも、簡単にはお金を稼げません。
本業に影響を与えないよう、慎重な対応が求められます。


~執筆者プロフィール~

加納 勉(みんなの総務部代表)
中小企業の総務部で27年間勤務。人事・防災対応・コンプライアンス・施設管理から、社内情報システム・情報セキュリティ・品質管理など、ありとあらゆる業務を、実務だけでなく仕組み構築やマネジメントを経験しました。わからないこと、困ったことは、とにかく何とかしますので、お気軽になんでもご相談ください。
趣味はアマチュア無線(電子書籍出版しました)、ジョギング、旅行。Jリーグ大宮アルディージャの熱烈サポーターです。
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