まんなか世代の公務員が探す『この先』のヒント Vol.8(上)

坂戸市周辺で、子どもやファミリーなどを対象とした交流イベントを企画・運営している「オープンフィールドキッズ」。代表も、会則も、会費もない、緩やかなネットワークでファミリーが楽しめるイベントを行っています。団体の代表はいないとのことですが、その仕掛け人が坂戸市役所職員課の副課長の岡本行弘さんです。パッとしない公務員である私には全く縁がない、市役所の人事という重責を担う立場にありながら、地域では家族や仲間とともに楽しんでいる岡本さんに魅かれ、埼玉県坂戸市へ。

オープンフィールドキッズFacebook
https://www.facebook.com/OPENFIELDKIDS/

岡本行弘さんプロフィール
坂戸市総務部職員課副課長。大学卒業後民間企業に就職したが、公務員を目指し退職。就職氷河期に
職員を採用していた坂戸市役所に入庁。課税課、市民協働推進課、子育て支援課などを経て現職。
2016年に坂戸市役所内に自主研究会を立ち上げ、今年度からその運営は後輩に引き継いでいる。

 

-オープンフィールドキッズはどんな活動をしているのですか。
坂戸市周辺で、子ども・ファミリーなどを対象とした交流イベントを企画・運営しています。この活動をするようになったきっかけは「やきいも」でした。4年前、子育て支援課にいた時に、NPO法人ハンズオン埼玉の「おとうさんやきいもタイム」というチラシをたまたま見つけました。「これ、面白そう!」と思い、職場の仲間に声をかけて申込みました。お父さん同士の交流を目的にやきいもをすると、30人分のさつまいもを提供されます。2016年から「坂戸おとうさんやきいも会」という名前で始めて、毎回、100人以上の方が参加をしています。参加された方から、「やきいもののほかにも楽しいことをやりたいですね!」という声がありました。そこで、地域の人が繋がる楽しいイベントとしてトークイベントを開催しました。

-トークイベントはどんな内容だったのですか。
参加者の親戚が鶴ヶ島市在住のテコンドー全日本チャンピオンの女子高生と聞いて、「子どもたちに『夢に向かってチャレンジする』というテーマで話をしてもらおう。」ということになりました。その際、「名前が『やきいも会』はまずいね。」ということで「オープンフィールドキッズ」に変更しました。

-その後、どのように活動が広がったのですか。
メンバーのお父さんの提案でダンボールスモークをしたり、ママさん企画で七夕イベント、ハロウィンウォークなどの季節のイベントをしました。築120年の古民家で着物姿でのひな祭りや浸し染めのこいのぼりを泳がしながらの端午の節句も企画しました。青年会議所やNPO法人など他の団体のイベントにも声をかけられ、焼き芋やかき氷づくり、凧作りなどのお手伝いもしました。

-家族で楽しめるイベントが盛りだくさんですね。トークイベントのゲストも多彩ですよね。
若者が中心にまちかつ部企画として、地域・生き方学び塾を古民家の春皐園を会場に開催しています。地域で活躍する方と、双方向でお互いのフィールドを共有する場になっています。わが子も含めて子どもたちや学生が将来の人生の選択肢を増やす機会にしたいと思って始めました。

-どうしてこのような活動を始めたのですか。
10年ほど前に市民協働推進課で自治会・町内会を担当しました。それまでの自治会長の視察研修は防災センターなどの箱物の見学が中心でした。私は「地域活動の先進地を視察した方がいいのでは。」と提案して、「小学校施設を利用した地域拠点」や「森を活用したプレーパーク」、「孤独死対策に取り組む団地」などを視察しました。これらの事例から共通して強く感じたのが「コミュニティ」や「人の繋がり」です。この職場での体験が、地域を「私ごと」として目を向けるきっかけとなりました。とはいえ、市の職員としての活動には限りがあります。人事異動もありますし、時間的にも日中は仕事で関わることはできません。自分なりに緩やかに持続的にできる地域活動をしていこう、また、地域のキーマンを繋ぐことができたらと考え、活動を始めました。

〈下編につづく〉

 


〜執筆者プロフィール〜
上木 宇宙(うえき そら)
平日は、パッとしない公務員。土日は、「人生100年時代」の旅人。元気な100歳、『百寿者』を目指しています。まずは、健康第一。85歳までは、ほそぼそ働き続けたい。定年後、私ができる仕事は?人生100年時代、公務員の2大リスク「定年制」と「副業禁止」。その壁は壊さずに、なんとかよじ登ってみたい。登った先に、どんな景色が見えるのか?私の知らない景色を見ている、憧れの人生のセンパイたちを訪ねます。
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