知りたい:三線の調べで感じる/考える平和のこと

知りたい:三線の調べで平和を感じる/考える

終戦の日。まんなか世代は「戦争を知らない子どもたち」だが、親の世代が経験している人も多く、平和の大切さはいろいろな形で学びながら育ってきたはずだ。しかし、経験していないことを自分自身の痛みとして考えるのはそう簡単ではない。沖縄の食や文化を提供しながら、平和の大切さについて発信し続けるカフェギャラリー・南風(さいたま市中央区)のオーナー・山田ちづこさんに聞いた。(古川晶子

山田さんは沖縄県出身。南風では本場の沖縄料理に加えて、毎月、音楽や工芸など、文化的なイベントが楽しめる。その中でも、開店以来ずっと継続しているのが平和についての発信。沖縄地方は、琉球王国の時代から近現代の戦時下に至るまで多くの犠牲を強いられてきた。そして今は、在日米軍の拠点を置かれ、様々な面で生活の安心・安全を侵害されているが、そのことはマスメディアにはめったに取り上げられず、問題が見えなくされてしまっている現状がある。

数ヶ月に一度、さいたま市内の駅前で、沖縄の基地問題について意見を問うシール投票を行っている山田さん。「辺野古移設に賛成?反対?」に加えて「もし、米軍基地を埼玉に持って来たら?」という質問も投げかけてみる。「えー基地を埼玉に?あり得ない!」という若者とも対話した。彼らにとっては、平和を自分のこととして考える、初めての体験となったようだという。

南風では、料理やイベントを提供しながら、少し離れた、でも同じ日本の中のできごとや、直面している人たちの感じていることを伝えている。今月末には「暑気払いコンサート」が行われる。「八重山古典音楽コンクール」で最高賞を受賞した、佐野明子さんと和田健二さんの三線ライブで、演奏を聞き、一緒に歌い、沖縄料理とドリンクを楽しめる催しだ。

「沖縄の事をやるとエネルギーが湧いて来ます。 使命感みたいなものかな?」という山田さん。たくさんの悲しい出来事が起こった、そして今も起きている沖縄について知ることは、じつはもろく危ういものである平和について、自分のこととして考えるはじめの一歩になるかもしれない。

カフェギャラリー・南風公式サイト